- SFなのに、エンターテインメント性が高い
- 舞台は現代なのに、SF要素が上手く溶け込んでいる
- ゲームの世界観の様な近未来装備が、色々と出てくる
- ブラックユーモアなストーリー
映画紹介『第9地区』 "エイリアンだけど、郷に入っては郷に従え"
(原題:District 9 / 上映時間:111分 / 公開日:2010年)
おすすめポイント
あらすじ
南アフリカ上空に突如現われた正体不明の宇宙船。襲い掛かることもなく、難民として降り立った“彼ら”と人間の共同生活はそこから始まった。28年後、市民と“彼ら”の争いは絶えず、共同居住区“第9地区”はスラムと化したため、超国家機関MNUは彼らを強制収容所に移住させる計画を立てる。それが、人類と“彼ら”の歴史を変える大事件の引き金となるとも知らずに─。
ギャガ株式会社より引用
見どころ
宇宙から飛来したエイリアンが、戦争もせずに地球に住む
宇宙人の飛来という言葉からイメージされるものといえば、宇宙人VS地球人が一般的なものとなるが、本作では地球に住まわせてしまうという選択をする。
むしろ、それをビジネスとしてしまう様な、柔軟性の高い世界観となっている。
まるで黒船来航後の異文化交流の様だが、相手がエイリアンなので、とてもシュール。
エイリアン達の装備が、とても未来的
人類が使っている火気装備や、乗物は現実と同じなのに対して、エイリアン側は宇宙船に乗ってきただけはあって、何から何まで圧倒的な技術差がある。
使用時の迫力は、とてもCG映えするかつ、デザインも独特な格好良さがある。
エイリアンを小馬鹿にしていた主人公だが・・・
表面上では、平和的関係を維持していたエイリアンと人間であったが、ただの職員である主人公の興味本位の行動が、大事件に繋がってしまう。
本人は問題解決の為に走り回るが、自業自得と言える点と、ブラックユーモア的な部分が、緊迫感よりも面白さを際立たせてくれる。
まとめ
本作品は、SFメカと現代世界のスラムを上手く混ぜ合わせるという、変わった世界観となっている。
また、主人公含む人間達が、エイリアン達に対して、人種差別的な扱いを行うことにより、現代社会におけるそういった問題を無くすということではなく、新たな標的を作りだすという方法を取っている。
ちなみに監督の意思としては、そういった人種対立に関して考えるよりも、エンターテインメントとして観て欲しいということらしいので、素直に大迫力なシーンを楽しむのがベストであると思われる。